新生児聴覚検査
グリーンローズでは、2001年(平成13年)11月より、 秋田県の実施した「新生児聴覚スクリーニングモデル事業」に、中通総合病院耳鼻科と連携して、「秋田県新生児聴覚検査事業」専門療育機関として運営を行っておりました。その後、モデル事業が解消されてからも継続して、秋田県新生児聴覚検査事業として、中通総合病院小児科と連携事業として実施しております。
グリーンローズ創立者 片桐格は、1964年に米国にて「幼児期に早期に発見し、早期に対応する」ことの必要性を認識、(発見のための)相談する場である「ことば」の教室を作り、(対応する)療育の場として、日本で初めて1975年に、国の制度化・認可を得た「難聴幼児通園施設オリブ園」を開園しました。
それから四半世紀、国の制度として、「早期に発見する機会」である新生児聴覚検査が実施されるようになりました。そして、その検査の支援として「ことば」の教室が、主要な支援機関として「オリブ園」が役割を担っております。
秋田県の新生児聴覚検査事業
秋田県での新生児聴覚検査は、
ここをクリックしていただくことで、秋田県の「新生児聴覚検査について」のページを、ご覧いただくことができます。
グリーンローズでは、中通総合病院耳鼻科と共に検査事業に取り組み、その結果で支援を必要となった場合には、「オリブ園」にて支援させていただいております。
新生児聴覚スクリーニング検査とは
新生児聴覚検査は、新生児聴覚スクリーニング検査と呼ばれるもので、
「難聴児支援教材研究会の新生児聴覚スクリーニング検査」がわかりやすいですj。
新生児聴覚検査の有効性(引用)
社団法人日本産婦人科医会ホームページより、新生児聴覚検査スクーリングマニュアルの中から引用させていただきました。
言語発達には臨界期があるために、聴覚障害の発見が遅れて適切な時期に支援を受けられないと、充分な言語力を得ることが困難になる。聴覚障害児のQOLを高めるためには早期に発見して適切な支援を行うことが必要である。近年、聴覚検査法の開発が進み、新生児期に正確な聴覚検査が可能な検査機器が普及してきた。
これらの検査は非侵襲的に短時間で多くの児に対し実施可能である。本研究班に於いては平成10年からこれらの機器を用いて新生児聴覚スクリーニングの検討を行い、その有効性を明らかにするとともに、新生児スクリーニングによる発見および早期診断、早期支援を行った聴覚障害児の言語力が健聴児と変わらないレベルに達する事も示した。
本邦においては平成12年度に新生児聴覚検査事業実施要項が出され、平成13年度より平成18年度までに18都道府県において新生児聴覚検査事業が実施されてきた。
日本産婦人科医会による平成17年度の調査では、分娩取り扱い施設の約60%が新生児聴覚検査を行っている。また、難聴幼児通園施設および聾学校教育相談における0~1歳児の60%以上が、新生児聴覚スクリーニングにより発見された児であり、平成18年現在、全出生児の約60%以上がスクリーニング検査を受けていると推定される。
新生児聴覚スクリーニングの有効性は明らかであり、先進国ではすでに標準医療となっている。本邦では少子化が急速に進む中で、一人一人の子どものQOL を確保することは従来にもまして重要である。しかるに、平成19年度以降、新生児聴覚スクリーニング検査費用に対する国からの補助金は廃止された。今後は各自治体において、一般交付税を財源とした取組が可能とのことなので、積極的に新生児聴覚スクリーニングを実施され、その際に本マニュアルを活用されることを強く願う。
秋田県での新生児聴覚検査の実体調査:(引用)
秋田県では、新生児聴覚検査においても、以下の文のように一貫した連携によって、積極的に取り組まれていますが、秋田大学では、支援対象児の変化に関する実態調査によって、その有効性などが研究されております。
グリーンローズも、検査や療育において、その役割を担わせていただいております。
わが国では,この新生児聴覚スクリーニング検査が平成13年度より,厚生労働省の「新生児聴覚検査モデル事業」として,岡山県,秋田県,神奈川県,栃木県の4県において開始され
(中略)
秋田県でも,厚生労働省の新生児聴覚検査モデル事業として,平成13年11月より新生児聴覚検査事業が開始された。秋田県での取り組みは,行政・医療・療育・教育機関が,検査段階から精密検査,療育・教育に至るまで,一貫した連携をもって取り組んできたことに大きな特徴がある(中澤,2004).また,厚生労働省のモデル事業は平成16年度で終了したが,平成17年度からは秋田県の単独事業として継続実施されてきている.
秋田大学による「秋田県における新生児聴覚スクリーニング事業開始後の支援対象児の変化に関する実態調査」より引用しました。
グリーンローズ、1歳半健診への支援など
上記の資料などでは、
●新生児聴覚スクリーニングは、先進国ではすでに標準医療となっている。
●新生児スクリーニングによる発見および早期診断、早期支援を行った聴覚障害児の言語力が健聴児と変わらないレベルに達する事も示した。
など、私たちグリーンローズの歩んできた道が証明されていることの嬉しさと共に、私達の行っている事業の重要性とその役割を担えることへの感謝を感じつつ、これまでにも増して信頼のある事業運営を求めてまいります。
また、グリーンローズでは、秋田市の実施する「1歳半健診」などにも、ST(言語聴覚士)による支援など、積極的な支援活動を行っております。